SAP ERP ベーシス入門サイトでは「SAP ERP」を運用/管理するベーシス管理初心者のための参考サイトです
ERPとは「Enterprise Resource Planning」の頭文字を取ったものです。
日本では、統合業務パッケージと呼ばれており、一言で言えば、
「受注・販売管理、在庫管理、生産管理、会計」といった企業の基幹業務をサポートする
情報システムパッケージだということができます。
もともと製造業向けの情報システムパッケージとして育ってきましたが、
現在は他業種でも利用できるものもあります。
ERPは、1990年代から欧米の企業で採用されることが多くなり
2000年代からは日本企業でも注目されるようになってきました。
ある程度の規模以上の企業では、多くの場合、基幹業務の情報システムを自ら開発してきたのですが、
その情報システムをERPに置きかえる企業やERPを次世代の基幹業務システムとして検討する企業が増えて来ています。
そのERPパッケージソフトで世界シェアNo.1を誇るのがSAP社の「ERP(旧R/3)」なのです。
以下は、ERPの特長とともに、その背景について簡単に紹介したいと思います。
ERPを導入するメリットとしては、豊富な業務機能を提供するパッケージシステムです。
このため、ERPでは、自ら基幹業務システムを開発するのに比べて、
一般に短期間でシステムを稼動させることができます。
これは、業務の複雑化と変化のスピードへの対応で、
情報システムの開発・保守負担が大きくなってきており、
既製品の方が自ら開発するよりも安く入手でき、早くシステム構築できると言われています。
企業がERPを採用する1つの理由として、システムのコストと構築する時間を節約したいという点をあげることができます。
一方デメリットとして、基幹業務のニーズは、その企業の生産する製品、業界慣習、企業文化などによって変わります。
その企業の付加価値を生み出して競争を優位に導いている
その企業特有のノウハウが含まれていることが少なくありません。
ERPを導入することで、自社特有の業務の長所をうまく生かしきれないリスクがあります。
SAP ERPの特徴としては以下の内容が挙げられます。
1.シェアと実績
SAP ERPは世界で約26,150社(シェア57%)国内1,300社の導入実績(シェア49%)、他の“同種”と呼ばれるパッケージソフトであるオラクル・アプリケーションを押さえ、事実上ディファクトスタンダードと評価されています。
2.業務効率化への多彩な機能
SAP ERPなら全基幹業務にわたりリアルタイムの情報連携と大福帳データベースによる一元的な情報管理を実現し、異なる情報システム間や部門間や拠点間での横断的なデータ連係が可能なため業務の簡素化・効率化が実現できます。
3.業務プロセスの改革
SAP ERPパッケージが示す業務手順には、欧米の名だたる企業の実績と業務ノウハウが詰まっています。そのため、ERPパッケージを導入することによって、すでに有効性が確認されている業務プロセスを採り入れることができ、企業の業務改革や業務標準化のツールとして活用できます。
4.多国籍な業務に対応
SAP ERPは20種の言語をサポート。もちろん、通貨、商法、税法もなどの制度に対応した機能を備えているものがほとんどです。海外との連携も容易で、海外拠点との業務統一や多国籍にわたるシステム構築も万全の対応が可能です。
5.プラットフォームを選ばない
SAP ERPはH/W、OSなど全ての主要なオープンシステムに対応しており、動作環境を選ばないため、その企業にあったベストな環境で導入することができます。